【2024年9月】Meta広告アップデート情報|キャンペーン最適化のアップデートにより広告主のパフォーマンスを改善
2024年9月Meta広告アップデート情報
8月14日にMeta広告の最新アップデート情報が公開されました。
※Meta発信のアップデート情報資料:https://www.facebook.com/business/news/campaign-optimization-updates
こちらのアップデート情報に関して、CCIのMeta広告運用者の推測や見解を含め分かりやすく解説します。
1.コンバージョン最適化から新たなバリュー最適化への移行が可能に(=コンバージョン値のルール)
一つ目は、”Conversion Value Rules(コンバージョン値のルール)”と呼ばれる新機能のテストに関しての情報です。
これまではコンバージョン数への最適化のみでしたが、バリュー(例:購入金額)への最適化ができるようになりました。さらに、利益や予測顧客生涯価値など、新たに定義されるバリューへの最適化も予定されています。
これまでバリューの高いユーザーへのリーチを増やしたいと考えたとき、別のキャンペーンでそのユーザー層をセグメント化して配信する必要がありました。
しかし、今回の新機能を使用することで同一キャンペーン内でバリューの高いユーザーに対し他よりも高い入札価格を指定することが出来るようになるというものです。
さらに、利益や予測顧客生涯価値など、新たに定義されるバリューへの最適化のサポートが行われる予定です。
Metaはこれに加えて、広告主が何を重視しているかを伝えるための機能をさらに構築したいとしています。
CCI Meta広告運用者の解説・見解
推測にはなりますが、「今回の新機能を使用することで同一キャンペーン内で高い入札価格を指定できるようになる」との記載があることから、Conversion Value Rulesでは最適化の重みづけでプラスの乗数をかけられる可能性も期待できます。
今回の新機能であるConversion Value Rulesは、管理画面上で設定するBid Multipliers APIのようなものであると考えていただくと分かりやすいと思います。
Bid Multipliers とは、MetaのマーケティングAPIです。日本語に直訳すると「入札乗数」となります。Bid Multipliers を使用することで、同一キャンペーン内で年齢層、配信エリア、配信面などを細かい単位で入札価格に重みづけをすることが可能です。
Bid MultipliersはCCIで運用している広告アカウントでも使用しておりますので、気になる方はこちらからお問い合わせください。
バリュー最適化のメリットは、単にCV数を増やすことではなく、実際の売上(=ビジネスの実際の成果)を増やすことにつながるという点です。今後どういった顧客層に配信を当てるべきか、配信をおこなった結果どういった結果が得られたのか等、戦略策定や分析部分にリソースを割く必要が出てくるでしょう。
2.インクリメンタルコンバージョンに最適化できる新機能を導入予定
二つ目は、広告が表示されなければ発生しなかったコンバージョン(=インクリメンタルコンバージョン)に最適化をかけることができる新機能の情報です。
従来の量重視のアトリビューション設定とは異なり、この新しい設定はインクリメンタルコンバージョンを特に重視し、その促進に特化した広告配信を行います。実際の実験では、広告主のインクリメンタルコンバージョンが平均で20%以上向上しました。
CCI Meta広告運用者の解説・見解
インクリメンタルコンバージョンに最適化をかけられるようになると、「Metaで配信することによってのみコンバージョンするユーザー」にリーチを絞ることができると考えられます。これにより、他媒体とターゲットを重複させることなく、効率的に予算を使うことができるのではないでしょうか。
懸念点としては、従来のCV最適化キャンペーンよりも最適化ポイントのハードルが高いため、学習により時間がかかったり単価が上がったりするリスクが考えられます。
また、この新機能は予算を効果的に使うのに役立つ一方で、管理画面上のCPAは悪化することが考えられるのでKPIの再定義と、どの要素がインクリメンタルな効果を最も引き出せるかを見極めるための分析が必要になってくるのではないかと考えられます。
3.第三者計測ツール連携オプションの拡充
三つ目は、第三者計測ツールとの連携オプションが拡充されるというアップデート情報です。
最初の段階ではGoogle AnalyticsとNorthbeamを対象に、今後Triple WhaleやAdobeにも展開する予定です。
これにより、複数のパブリッシャー全体でマーケティング効果をより正確に把握できるようになります。集計データをMetaのAIモデルに取り込み、さらに精度の高いキャンペーン最適化が実現します。
CCI Meta広告運用者の解説・見解
Metaが他のチャネルと比べてどれだけ貢献したかを明確に把握できるため、精度の高いマーケティングミックス全体の評価と戦略策定が可能になると考えられます。また、MetaのAIモデルがこのデータを元にキャンペーン最適化を行えるため、広告のパフォーマンス向上が期待できるでしょう。
また、今回のアップデートにより使用できるツールが増えることで、これまでよりもさらに柔軟に計測できると考えられます。
今後のアップデート予定としてご紹介いたしましたが、すでにMetaは一部の広告主に対してGA最適化をテストしております。ご興味ございましたら一度CCIまでお問い合わせください。
4.既存最適化システムのアップデート
四つ目のアップデート情報では、Metaが既に分析ツール連携のテストを通じて得られたインサイトを活用し、広告システムの改善を進めていることを示しています。
複数のパブリッシャーのパフォーマンスデータを考慮し、広告システムに変更を導入。この手法により、CPMが増加する可能性があるものの、サードパーティの分析ツールで測定されるMetaのアトリビューションコンバージョン数が平均で30%増加しました。
この新しい最適化手法は、まず「売上」を目的としたキャンペーンに適用され、将来的には他の目的のキャンペーンにも拡大されます。Metaはクロスプラットフォーム分析やコンバージョンリフト、広告マネージャなどを活用し、一貫したパフォーマンスの測定と調整を行っていく計画です。
CCI Meta広告運用者の解説・見解
第三者計測ツールを配信に活用できるようになることで、ツール上におけるMeta広告のCPAが改善されるという点が期待できます。
まとめ
Metaの最適化向上により、広告運用作業は効率化され、作業量は減少する可能性が高いですが、よりその機能を使いこなす場合、高度な戦略策定と分析が必要になってきそうです。
そして何より、最初のステップである媒体のアップデート情報のキャッチアップが最も重要なポイントになります。CCI Agency Conciergeでは、Metaからの最新情報をご共有させていただくサポートを行っておりますので、どうぞお気軽にご相談下さい。
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