民間事業者に求められる「ウェブアクセシビリティ」の確保とは?解説から実例まで!
この記事でわかること
ー「ウェブアクセシビリティ」とは
ー法改正で求められる「合理的配慮の提供」
ーウェブアクセシビリティの実例
目次
1. 導入率5%未満?!「ウェブアクセシビリティ」って何?
2. 事業者は何をすればいいの?実例とともに徹底解説!
3. まとめ:ウェブアクセシビリティとウェブサイトのこれから
登場人物
仁くん![]()
26歳、ある企業のマーケティング担当をしている若手熱血ビジネスマン。
ちょっぴりどんくさいところがあるが、周りから好かれている。
美月さん

29歳、プロジェクトマネージャーで仁君の先輩。しっかり者で頼れる存在だが、方向音痴でオフィス内でもよく迷子になる一面も。紅茶好きで、午後にはお気に入りのマグカップを片手に現れる。
おはようございます!!今日も出社一番乗り!バリバリ働くぞ~!
…あれ、自社のコーポレートサイト、ちょっと新しくなってる?このアイコンはなんだろう。

仁くん、おはよう!何してるの?
美月さん、おはようございます!うちのサイトを見てたんですけど、この左下のアイコンが気になって…。
それは、ウェブアクセシビリティ向上のための取り組みとして行った、新しいサイトデザインだね!
「ウェブアクセシビリティ」?
“ホームページを利用している全ての人が、心身の条件や利用する環境に関係なく、
ホームページで提供されている情報や機能に支障なくアクセスし、利用できること”(外務省:ウェブアクセシビリティより)
を指す言葉だよ。様々な利用者が、様々なデバイスや環境からウェブにアクセスすることが当たり前になっている今、こうしたアプローチの必要性が高まっているの。
確かに、すべての人が快適に情報にアクセスできるような設計にしておくことはとても重要ですね。
ウェブアクセシビリティについて、もっと教えてもらえますか?
もちろん!では、デジタル庁が発行しているウェブアクセシビリティ導入ブックに沿って見ていきましょう。この機会にウェブアクセシビリティについての知識をつけておこうね!
よろしくお願いします!
導入率5%未満?!「ウェブアクセシビリティ」って何?

あらためて、「ウェブアクセシビリティ」とは、“ホームページを利用している全ての人が、心身の条件や利用する環境に関係なく、ホームページで提供されている情報や機能に支障なくアクセスし、利用できること”。この確保や向上によって、例えば視覚、聴覚、色覚などに障がいをもつ人々や、高齢の方であっても、ウェブ上のサービスを利用できるようになるのよ。
今調べてみると、障害者手帳の所持者は平成28年時点で428.7万人を超えているんですね。(厚労省「平成28年生活のしづらさなどに関する調査」より)
ウェブアクセシビリティを確保すると、これだけ多くの人がその恩恵を受けられるってことになるんですね。
その通り!違う視点でみると、ウェブアクセシビリティへの配慮がない場合、こんなにも多くの人がウェブサービスをうまく利用できなくなってしまうと捉えられるわね。
ちなみに総務省のデータによると、政府が定めるウェブアクセシビリティの規格に準拠したホームページをもつ企業は、わずか5%にも満たないのよ。

こんなにも少ないなんて…。
そもそもウェブアクセシビリティを知らない層が過半数を占めているんですね。
ウェブアクセシビリティ確保率の向上のために、国や各省庁から促されている取り組みはあるんですか?
ちょうど2024年6月から、障害者差別解消法※における「合理的配慮の提供」が民間の事業者に対しても義務化されるよ。
この改正に際して、「環境の整備」にあたるウェブアクセシビリティの確保についても、関心が高まっているんだ。
なるほど。この改正で、多くの事業者がウェブアクセシビリティを意識する機会を持てそうですね。
※ 障害者差別解消法
全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に向け、障害を理由とする差別の解消を推進することを目的とした法律
事業者は何をすればいいの?実例とともに徹底解説!

では、具体的にどのような機能、どのような障がいを意識して整備を進めるべきか、教えてもらえますか?
じゃあちょうど、仁くんが見ていたCARTA MARKETING FIRMのコーポレートサイトを例に見ていきましょうか。
まず、一般的に「ウェブアクセシビリティが確保できている」状態にするためには、具体的に次のような状態になることが望ましいとされているよ。
- 目が見えなくても情報が伝わる・操作できること
- キーボードだけで操作できること
- 一部の色が区別できなくても情報が欠けないこと
- 音声コンテンツや動画コンテンツでは、音声が聞こえなくても何を話しているかわかること
なるほど!CARTA MARKETING FIRMのコーポレートサイトのアクセシビリティメニューには、スクリーンリーダーや画面の色調整の機能がついているし、サイト内のキーボード操作もできるから、これらを満たしているといえるね。
そうだね。サイト利用者のうち、
- 運動障害
- 盲目
- 色盲
- 失読症
- 視覚障害
- 認知と学習
- てんかん
- ADHD
を持つ方は、そのそれぞれの特徴に応じて、メニューの自動選択もできるよ。
例えば「盲目」を選択するとスクリーンリーダーによる読み上げが始まるし、「視覚障害」を選択すると、文字やカーソルが大きくなったり、コンテンツの彩度が高くなったりするんですね。こうしたメニューを簡単に扱えるようにしておくことも大切ですね!

まとめ:ウェブアクセシビリティとウェブサイトのこれから

今日はありがとうございました!
今まで意識したことがなかったウェブアクセシビリティについてよく理解できました!
こちらこそ!仁くんがウェブアクセシビリティについて考える機会を作れて良かった。
近年のウェブサイトは、個性的にデザインされているおしゃれなものや、アニメーション・各種効果がついていて目を引くものも増えているけど、こうした進化に伴って、ウェブアクセシビリティにも、より気を配っていく必要が出てくると感じました。
そうだね。現代は情報を伝える手段も多種多様になっているけど、求められる配慮の範囲も広がっていることは意識しておきたいね。
はい!
僕と同じようにウェブアクセシビリティを知らなかった人も多いということもわかったので、2024年の法改正を機にウェブアクセシビリティの重要性が広く知られると良いですね。
改めて福原さん、今日はありがとうございました!
参考(外部リンク)
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