ブランド運営での挑戦をクライアント支援に活かす。“当事者目線”のECコンサルティング

ブランド運営での挑戦をクライアント支援に活かす。“当事者目線”のECコンサルティング

前回の記事では、コマースコンテナ部が展開する自社スキンケアブランド「HAUT(オウ)」について、ブランドディレクター CARTA ZEROの新城稜樹に、ブランドへの思いやフィロソフィーを聞きました。
今回はその続編。ブランド運営を通じて得た知見や経験がクライアント支援にどう活かされているのかを探ります。“自らブランドを持つこと”がもたらす学びと、「当事者目線のECコンサルティング」とは。
(聞き手 インターン 日向 葵)

 

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新城 稜樹(しんじょう りょうき) Profile
ヘアケアブランドの自社EC担当を経験したのちECコンサルタントへ転身。楽天やQoo10を中心に国内外化粧品ブランドのモール内コンサルティングを幅広く担当。
現在はコンサルタントと自社スキンケアブランド「HAUT」のブランドマネージャーも兼務。化粧品3ブランドの運営経験/コンサルタントとして幅広い商材においてモールECの分析業務から実装作業まで従事。

 

クライアントの“WANT”に寄り添う」―コマースコンテナ部の使命


コマースコンテナ部は、どのような部門ですか?

新城:主に大手メーカーに対してモールEC販路での売上拡大を支援している部門です。決まったパッケージを売るのではなく、クライアントのお悩みや叶えたいことを丁寧にヒアリングし、「WANT=自分たちのプロダクトをどうしたいか」に寄り添ったサポートを大切に進めています。

その中で新城さんはどんな役割を担っていますか?

新城:現在、大きく2つの役割を担っています。1つは、Amazon、楽天、Yahoo!ショッピング、Qoo10といったモールにおけるECコンサルティングです。ゼロからEC事業を立ち上げたいクライアントから、さらなる成長を目指すクライアントまで、幅広いフェーズの支援を行っています。

2つ目は、自社スキンケアブランド「HAUT(オウ)」のブランド運営です。デザイナーやバックエンド(在庫/受発注管理やCS対応)を担当するメンバーと共に、関係各所とのコミュニケーションや施策の進行を担当しています。

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ECコンサルティング業務とは、具体的にどのようなことをするのでしょうか?

新城: ECコンサルと一口に言っても相談内容は多岐にわたります。例えば、制作リソースや商品登録の不足を補うこともあれば、倉庫の選定や受発注連携といった知見を求められることも。店舗運営を裏から表まで支えるイメージですね。

ある大手メーカーの事例では、事業部として初めてECモールに出店するプロジェクトをサポートしました。担当者もEC知識がほとんどない状態だったので、クライアント側の経理や法務部とも連携しながら体制構築から伴走しました。クライアントのパートナーとして深く入り込み、一気通貫で支援できることは、大変ですがやりがいを感じます。

 「HAUTを“コマースコンテナ部だけのもの”にしない」―社内に広がるブランドの輪

 

「HAUT」のブランドマネージャーとして、意識していることはありますか?

新城:「HAUT」をコマースコンテナ部だけのものにせず、より広く社内でも活用してもらえるよう意識しています。特に、同じEC局の他部署にも身近に感じてもらい、「どう活用できるか」「どんなコラボレーションができるか」を考えてもらいやすいようにしています。そのため、主語を「コマースコンテナ部」に留めず、局全体へと広げて取り組んでいます。

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「ブランドのためになるか、クライアントに還元できるか」―実証の場としてのHAUT

 

ブランド運営を通じて大切にしていることは?

新城:自社ブランドであるHAUTで得た経験や気づきを、別のクライアント支援に還元することです。例えば、新しい施策をHAUTで試し、その結果をEC最適化の提案に活かす。旗振り役として「ブランドのためになるか」「クライアントに還元できるか」を常に意識しています。

自社ブランドを持つ意義は何だと思いますか?

新城:2つあります。
1つ目は「当事者目線」です。自らブランドを運営することで、クライアントと同じ立場で会話ができ、課題への共感や提案の説得力が増します。また、短期的な数字だけでなく、ブランド価値を踏まえた提案ができるようになり、EC領域にとどまらない“ブランド戦略としてのEC最適化”という視点を持てるようになります。

2つ目は「実証の場」としての役割です。日々変化するデジタルマーケティングや媒体の仕様を、HAUTで実際にテストし、その結果得た知見をクライアント支援に活かすことができます。クライアントから「HAUTを使っています」と言っていただけることもあり、自社ブランドを持つことが、コンサルントとしての信頼構築にもつながっていると感じます。

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「ブランドは私たちの都合ではなくお客様の声でできている」―HAUTから広がる未来へ

 

ブランドマネージャーとして難しかったことは何ですか?

新城:
「ブランドエクイティ(ブランドが持つ無形の価値や資産)」を守りながら「売上拡大」を目指す。両軸のバランスです。短期的な販促に頼るとブランドが弱まりますし、逆に守りすぎても成長できません。このジレンマの中で、HAUTの世界観を崩さずに数字を伸ばすことが一番の難しさでした。

HAUTの経験から得た学びは?

新城:一番に挙げたいのは、「お客様視点」です。
ブランドは私たちの都合ではなく、ユーザーが何を求めているかで成り立ちます。小さな処方変更や香りの改良にもすぐに反応をいただけるので、常にブランドの先にいるお客様を意識するようになりました。

また、ECだけでなくオフラインでの販売も含めた全体設計を考える必要性も強く感じました。ユーザーにとっては、オンラインもオフラインも区別のない一つのブランド体験だからです。
私たちはECコンサルとしてオンラインをメインにサポートしていますが、ブランドを成長させていく上では、オンライン上だけでは世界観が伝わりきらない部分もあります。実際に「手に取っていただく」という体験も大切にしたいと考えています。

オフラインに関してはまだ学ぶことも多いので、セレクトショップに強い担当者と連携したり、卸先企業が開催する展示会に足を運んで情報交換を行ったりしています。店舗からの「こういうパッケージだともっと売りやすい」「この素材を使うとお客様に喜ばれる」といった現場の声は非常に貴重なので、積極的に意見を取りに行くようにしています。こうしたやり取りを通じて、私たち自身も多くの学びを得ています。

image6(トゥモローランドやベーシックアンドアクセントなどでも販売)

今後の展望を教えてください。

新城:まず個人としては、ブランドを着実に成長させていくことを目指しています。まだ認知拡大の余地は大きいので、ギフト需要にも応えながら、新たな切り口で商品の魅力をより多くの方に届けていきたいです。そして、コマースコンテナ部として、HAUTの運営を通じて得たノウハウを蓄積・共有し、クライアントへの還元をさらに強化していきたいと考えています。

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Amazonや楽天市場をはじめとする主要ECモールを中心に、販路戦略・販売戦略の策定から実装までを支援するサービスです。メーカー企業の支援に特化し、幅広いチャネルでの戦略立案から実行までをトータルでサポートします。
お問い合わせフォーム :https://commerce-container.cartazero.co.jp/contact

 

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