~会員制パフェバー「Remake easy」の集客を加速~Meta広告のASC×ビッドマルチプライヤー活用事例

住所非公開、完全会員制。独自のスタイルを貫くパフェバー「Remake easy」は、その唯一無二のコンセプトと本質を追求した美味しさで、熱狂的なファンコミュニティを築いています。しかし、その特殊なビジネスモデルゆえに、新規会員の獲得とブランドイメージの維持という点において、特有の課題を抱えていました。
同社は、Meta社の認定パートナーであるCARTA ZEROのサポートのもと、Meta広告の最先端機能を活用したプロモーションに着手。その結果、会員申込数は約2倍、Instagramのフォロワーは約1万人増加という、事業の成長を大きく加速させる飛躍的な成果を達成しました。
本記事では、Remake easy株式会社の吉野様、須藤様に、飲食業界の常識を覆すビジネスモデル誕生の裏側から、ブランド価値を守りながら集客を成功させたMeta広告の活用戦略、そして今後の展望について、詳しく伺いました。
■Remake easy 株式会社
取締役CMO/管理本部長 須藤 英樹 様 ・取締役COO/FC本部長 吉野 彰朗 様
■株式会社CARTA ZERO
第2営業局 加藤 潤一・第1メディアビジネス局 Meta部 民井わか
企業紹介

URL:https://remakeeasy.com/
完全会員制パフェバー「Remake easy」の軌跡と課題
ーーまずはRemake easy様の事業内容と、そのユニークな特徴について教えてください。
須藤様:我々が運営するのは、完全会員制・住所非公開のパフェバーです。「おいしいをずっと」をビジョンに掲げ、パフェの美味しさを本質的な価値として提供しています。企業代表は国内の著名なコンクールで入賞経験のあるパティシエでもあります。
この事業が始まったのは、コロナ禍の2020年です。当時は誰もが安心して集まれる場所が限られていたため、クローズな空間の必要性を感じ、「会員制」という形に至りました。面白いことに、創業メンバーには飲食業界の経験者が一人もおらず、しかしだからこそ「集客には路面店が必須」「飲食事業単体で利益を出す」といった業界の常識に囚われず、サブスクリプションを軸にした現在のビジネスモデルを設計できたのだと思っています。
提供するパフェは、ブランドの象徴であるシグニチャーの「イチゴの花畑パフェ」 、サブスクリプションモデルと相性の良い「月替わりのパフェ」、そしてリピートや別店舗への来店を促す「店舗限定パフェ」の3つの軸があります。お客様は、純粋に美味しいパフェを求めるスイーツ好きな方と、トレンドに敏感な方がそれぞれ4割を占めている…という状況です。
Remake easy株式会社 / 須藤様
ーー独自性の高いビジネスモデルだからこそ、マーケティング上の課題も少なくなかったのではないでしょうか?
吉野様: 課題は大きく3つありました。 第一にブランディング。「会員制パフェバー」という馴染みのない業態では、お客様の印象コントロールは非常に重要です。敷居が高すぎると敬遠されますし、かといって軽く見られてはブランド価値が損なわれてしまう。この絶妙なバランスを保ちながら独自のイメージを形成していく必要がありました。
第二にプロモーション。会員制であるがゆえのブランド毀損リスクを最小化する必要があるなかでは、マス向けのプロモーションは適していません。いつでも会員になれるわけでもないため、メディアで知っていただいてもすぐ体験に繋がらない、というジレンマを感じていました。
そして第三には、ターゲット層が「スイーツ関心層」かつ「可処分所得が高い層」と非常に狭いこと。このターゲット特性によって、広告媒体には精密なターゲティングが求められます。そのうえで、ターゲットの母数を確保できる大規模なネットワークも必要でした。過去にはインフルエンサー施策なども行ってみたものの、親和性の高いターゲットが限られているため、すぐに消耗してしまって長期的な中心施策にはなり得ませんでした。イベント出展は認知が取れても会員獲得率(CVR)は芳しくなく、富裕層向けポスティングもWeb上での会員登録というハードルを超えられませんでした。
Remake easy株式会社 / 吉野様
Meta広告に見出した活路とCARTA ZEROとの出会い
ーー様々な施策を試される中で、Meta広告に注力されようと考えた理由は何だったのでしょうか?
吉野様: 最も母数の大きいネットワークでありながら、精緻なターゲティングが可能である点に魅力を感じたためです。特に、私たちの世界観やパフェのビジュアルを表現する上で、Instagramは最適だと考えていました。実際に、自社でInstagramアカウントを運用していても、最もエンゲージメントが高かったのが決め手です。
ーーCARTA ZEROはどのようにしてお知りになりましたか? また、運用を任せようと決断した決め手は何でしたか?
吉野様:Meta社の方から御社が認定パートナーであるということをお聞きしたのがきっかけです。その上で実際に担当者の方とお話しした際の距離の近さが最終的な決め手だったと思います。以前はWeb広告の運用を自社で行おうとしても、そもそもやり方が分からず、簡易的なターゲティングしかできていませんでしたが、専門知識を持つCARTA ZEROにお任せすれば、この状況を打開できると確信しました。
加藤(CARTA ZERO):ありがとうございます。ご紹介いただいたとおり、CARTA ZEROはMeta社から公式に認定された「Meta Business Partner」であり、豊富な運用実績には自負があります。そんな我々からしても、独自のブランド価値と明確なターゲット層をもつRemake easy様のような事業は、Meta広告との親和性が非常に高いと感じます。
民井(CARTA ZERO):今回ご提案した施策の核は、AIが学習し配信を自動で最適化する「ASC(Advantage+ Sales Campaigns)」の活用です。入札強度を調整し特定のターゲットに配信量を寄せることができる「Bid Multipliers」を組み合わせることで、効率的に質の高い潜在顧客へアプローチする戦略をご提案させていただきました。
「Bid Multipliers」は一部の代理店のみに解放されている機能ですが、この点からもおわかりいただけるように、我々はMeta社との強力なパートナーシップを背景にして、最新情報の共有やトラブルシューティングのサポートを提供することができます。これに我々のもつ専門的な知見をいかした運用と併せ、ワンストップで提供できるというのが強みになりますね。
会員申込数2倍。広告が拓いた新たな成長戦略
ーーCARTA ZEROによる運用開始後、具体的にどのような成果や変化がありましたか?
吉野様: 成果は明確に出ています。会員申し込み数は約2倍に増加し、Instagramのフォロワー数も約1万人増加しました。これは、ターゲティングの精度が上がり、地域特性に合わせた広告運用ができたことが大きな要因だと考えています。たとえば、新宿店ではエリアを絞った広告を配信していただいた結果、これまで少なかった「仕事の打ち合わせで利用する会社員」という新しい顧客層を獲得することができました。渋谷店がデート利用中心だったのとは全く違う客層であり、広告の力で新たな利用シーンを開拓できた好例です。
また、我々の商品は月替わりなので、「食べたいパフェが登場した時に初めて会員になる」という潜在顧客も非常に多いのですが、広告によってそうした方々へも効率的にアプローチできていると実感しています。運用後の分析レポートも非常に役立っており、どの施策が効果的だったかを明確に把握できるため、次回のキャンペーンをスムーズに、かつ精度高く開始できるようになりました。
ーー弊社のサポートの中で、特にどのような点に価値を感じていただけましたか?
須藤様:仮説や過去実績を踏まえたディレクションや、Meta固有の商品知識を交えた戦術レベルの提案、そして月単位の厳しいサイクルを可能にしてくれる進行管理です。これらを外部に任せられるので、私たちは安心してコア業務に集中できています。
ーークリエイティブに関しても、独自のこだわりを貫かれていますね。ブランドの「特別感」を表現するための工夫について教えてください。
須藤様: 私たちの広告の主役は、あくまで視覚的に印象的なパフェです。 そのため、最近主流のUGC風(ユーザー投稿風)のカジュアルなコンテンツは意図的に避け、プロフェッショナルな撮影と編集によって、ブランドの高級感や特別感を損なわないことを重視しています。
様々なクリエイティブを試しましたが、結局、我々の場合は割引訴求などではなく、パフェそのものを主役として全面に出す方が圧倒的にクリック率などの反応もよいです。パフェの美しさはもちろん、店舗の洗練された空間が持つ雰囲気も一緒に感じてもらい、「ここに行きたい」と直感的に思っていただけるようなクリエイティブを意識しています。
未来への展望と、同じ課題を持つ企業への提言
ーー今後の事業の展望についてお聞かせください。
須藤様: 現在の会員制の業態は7店舗で一旦完成とし、その後は会員様以外も利用できるテイクアウト業態など、新たな垂直展開を構想しています。我々は常に開拓者であるという意識で、状況に応じて柔軟に事業を進めていきたいと考えています。
また、お店は素晴らしいフルーツや乳製品を生み出し続ける生産者の方々がいなければ成立しません。Remake easyは、そうした方々のための「ショールーム」でありたい。今後は、パートナーシップ広告などを通じて、その背景にある生産者の方々の存在にもスポットライトが当たるような活動もしていきたいと思っています。
ーー最後に、Remake easy様と同じように会員制ビジネスを展開する企業へメッセージをお願いします。
須藤様: 私たちは経営陣が少数で、日々のタスクに追われがちです。 その中で専門外の集客まで内製化するのは非効率だと感じていました。会員制ビジネスの課題は、いずれリテンション(顧客維持)やブランド維持にいき着きますが、これらは自社でやり切る以外ありません。
そうしたコア業務に注力するためにも、集客のような専門分野をアウトソーシングすることは、有限なリソースを最適化する上で非常に重要です。少し変なたとえですが、病気になった時に自分で手術せず、専門家であるお医者さんにお願いするのと同じ感覚だと思っています。
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完全会員制・住所非公開という、デジタル時代におけるマーケティングの定石が通用しにくいビジネスモデルで成長を続けるRemake easy様。その成功の裏には、自社のブランド価値を深く理解し、それをデジタルの世界で的確に表現するマーケティング戦略がありました。
CARTA ZEROはMeta社の認定パートナーとして、今後も顧客のコア業務集中をサポートし、次のステージへと押し上げるサポートを続けていきます。
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